お昼寝タイムズ@ゲーム

ゲーム感想。RPG、SRPG、ADV、アクション、乙女ゲー、ボブゲが好きです。辛口め注意。

幻想水滸伝Ⅰ&Ⅱ

幻想水滸伝I&II ベストセレクション幻想水滸伝I&II ベストセレクション
(2010/07/15)
Sony PSP

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4h

(Ⅰ)呪われた紋章「ソウルイーター」を親友から受け継いだ主人公が、仲間たちと共に腐敗した帝国からの解放を望む人々を率いていく物語。

(Ⅱ)相反する紋章を受け継いだ親友の二人が、一方は王国軍、一方は同盟軍となって運命を違えていく……。

PS(2ですらない!)のソフトの移植版。ふたつ入って2000円しないという、超お得プライス。

27の真の紋章を受け継いだ主人公が、それぞれ108人の仲間たちと国を変えていこうとする、壮大で重たい物語。

昔のソフトなんで、だいぶ古くさい感じは否めないけど、面白かった! 名作!

108人も仲間がいるなんて「そんないらんでしょ笑」と思ってて、面白いわけないわと敬遠してたんですが、割と(なかにはやっぱり空気な仲間もいっぱいいるけど)個性豊かでとってもすてき。

特に主人公周りのメインキャラクターへの愛着は普通のRPGくらいかそれ以上で、ひとあんしんです。

<システム>

戦闘は、6人で前後列に別れて戦う仕組み。

紋章を付けたり外したりして魔法やらなにやらを使う。MPは明確に回数。

この「回数」ってのがクセモノで、魔法キャラでもあんまり魔法が使えない(同じ魔法が10回も使えない)ので、自然、普段はずっと防御で、ボス戦のみ大魔法連発という。まあ、一発一発の攻撃力はすんごいでかいので、ちょうど良いのかな?

街やらマップやらのウロつきも、Ⅰは特定のキャラクター(パーティーインすると足が速くなる)を入れないとちょっとトロくさいかなあという感じでしたが、Ⅱは足がかなり速くなってストレスフリー。

というか、ⅠからⅡへの進化が正当で、もうイロイロ感動しました。

Ⅰはもうね、道具の管理とか恐ろしいほど不便だったのよね。

チョコチョコ増えたミニゲームとか小技もよかった。

あと、ⅠもⅡも共通してエンカウント率が低くてダンジョンが歩きやすいことと、ロード時間がほぼないことと、レベルがすぐ上がるのがやりやすくてよかったな。

戦闘難易度は低め。

中途で挟まれる戦争パートは、うーん、微妙かな?

結果が決められてるのが多いから、そこまで盛り上がらず(負け戦が多いし)。

あと、仲間集めは難しい……。たぶん、攻略サイトとかがないと全員集めるのはムリ

しかし全員集めないとベストエンディングは見られないのだな。

<ストーリー・キャラクター>

(Ⅰ)

「親しい人の魂を食って強くなっていく」紋章ソウルイーターがついてまわるということで、かなり重めのストーリー。

帝国と解放軍との戦いで、舞台も「戦争」であることだし。

それに帝国軍、帝国側の人間も、完全に悪というわけではないのだなァ。

魔術師ウェンディに操られた将軍たちを倒したあと、彼らを赦すか殺すかの選択を迫られるんですが、これが辛い。

特にグレミオを殺してしまったミルイヒ……。

グレミオの死はほんと泣けました。

扉を挟んで死を迎えるグレミオの声を聞き、マントを見つけたときのあの無力感……。

こんな何十年も前のドット絵ゲームでまさかこんなに泣けるとは。

「坊ちゃん坊ちゃん」て過保護なくらいつきまとう(笑)グレミオは一番お気に入りキャラクター。

まあ、弱いんですが彼は笑

復活したあと喜んでパーティに入れたら、もう弱いのなんの。泣く泣くベンチさん……。

そういや、復活イベントはちょっと微妙でしたなァ。ほんと、「おまけ」って感じ。いや、嬉しかったけどさ。

メインパーティは主人公・クレオ・ルック・フリック・ビクトール・カスミあたりだったかな。

(Ⅱ)

親友との意に沿わぬ対立がこれまた重たい。

敵の大将ルカ・ブライトが、恐ろしいほどに純粋な「悪」。(そんな彼の死に様は潔すぎていっそかっこいいほどでした。敵ながらあっぱれ、ってのはああいうのを言うんだろうなぁ)

あと、Ⅰよりも軍師のシュウがクールというか、冷酷とも言える策をとる。(そこがなんだか好きなとこなんですが)

そんななか元気でお茶目なお姉さん・ナナミにすごく癒されるんですが、そんなナナミが時折見せる「逃げたい」って気持ちにはなんだか胸が詰まりました。

ナナミもこれまた、前作のグレミオのごとく、泣かせてくれる。

ナナミが打たれたあとの主人公・ジョウイのタッグバトルには熱くなりましたよ。ジョウイの紋章強すぎるけど。

前作キャラクターが活躍するのも嬉しい限り。フリック・ビクトールなんかは今回もメインだし、坊ちゃんは登場してくれるし。シーナなんかも相変わらずで笑えました笑

しかし、しかしね、ちょっとね、「ジョウイの行動理由がイマイチわからない」のが不満だったなあ。

どうして王国軍に与しようと思ったのか?

どうして王国軍でイキナリあんなに重役扱いだったのか?

一応ふれられはするんですが、うーん、そんなことだけで王国軍を率いて、主人公やナナミと敵対する道を選んじゃうのかジョウイ……って思っちゃいました。

そこんとこの原因がちゃんとハッキリしてたらもっとよかったなあ。

今作のメインパーティは主人公・フリック・ビクトール・ルック・カスミ・ワカバ・アイリあたりだったかな。女の子がみんな可愛くてちょこちょこ入れ替えて使ってました。

しかし、大満足のソフトでした!

一粒で二度美味しいとはこのことだー。

続編もPSPで出ないかなぁ。