グングニル 魔槍の軍神と英雄戦争
グングニル -魔槍の軍神と英雄戦争- (2011/05/19) Sony PSP 商品詳細を見る |
貧民地区エスパーダの虐殺から十五年。
弾圧と迫害に苦しむレオニカの民のため、ジュリオは冥府の魔槍グングニルを手に立ち上がる。
復讐を誓った男、観察者を名乗る女、血の宿命に踊る少女と魔槍の少年。
人々の思惑とエゴイズムの渦巻く壮大な革命の戦記ファンタジー、開幕!
驚異の投げっぱなしゲーw
システムとかキャラクターは(厨二病ではあるけれども)よかったんだけどなぁ。
<システム>
イベントと戦闘が繰り返しあって、イベントで時折挟まれる選択肢でエンディングが変わるマルチエンディング方式。
戦闘システムについて。
複雑、この一言に限る。
もともとSRPG系のゲームって複雑なモンだけど、このゲームはそれらと比べてもややこしい。
画面はごちゃごちゃしてて見づらいし、状態異常の数がありすぎるし(40種類くらいあるのかな? まぁバーニングしか注目してなかったけど)、攻撃力とか防御力とか、色々わかりづらいし見づらい。
あと、「グングニル」で召喚できる「軍神」の機能が微妙すぎてびっくりした。
ガツンと攻撃してくれるのはいいんですが、その対象がマップにいる全員……まぁつまり、敵味方関係なく運で選ばれるので使いにくいったらありゃしない。
結局、1回お試しで使ってみた以外は全く触れず。なんであんなわけわからんシステムがあるのか謎。
ほかにもノックバックが強すぎてノックバック一発でやられるor倒せることが多々ある(画面端でノックバックをくらうと即死になる)、宝箱が堅すぎてとるのが面倒なのでほぼ空気(3~4ターン攻撃しないと壊れないんだよ)、等々、「どうしてこうなった」なシステムがいっぱい。
しかし、独自システムのタクティクスゲージとかスクランブル(割り込み)、ビート(連係攻撃)やブースト(攻撃補助)なんかはすごく面白かったんだよなぁ。
戦闘は慣れてくるとかなり楽しかった!
わかりづらい点は多々あるし、不満点は掃いて捨てるほどあるんだけどやってて苦痛はない。ってかほんと、結構面白い。
キャラクターは可愛いし、ドット絵もきれいで、チビキャラ達がチマチマ動く様子は洗練されてて見てて楽しかった!
ロード時間も短いし……いいとこいっぱいあるのに……なんとゆーか、惜しい。
ほんと悔しくなるくらい惜しい。
これっぽいシステムで別のゲーム作って欲しい。続編でもいいのよ。
<ストーリー・キャラクター>
虐げられている少数民族であるレオニカの民を解放するためにガルガンディアという帝国に挑んでいくというお話。
途中まではすごくいい感じなのに、ラスト間際で恐ろしいほどの加速がかかって数々の伏線を吹き飛ばしていくうえに色々投げっぱなしで終わるという驚異のストーリー展開。
アリッサは実は帝国の跡継ぎ(皇女アレサンドラ)で、現皇帝(悪い宰相に操られてる)と悪い宰相を倒して帝国をレオニカもダルタニアもない平等な世界にしたいと思っているんですね。
主人公ジュリオはそんなアリッサに疑いを抱いている(自分たちは利用されているだけなんじゃ……)んだけど、でも信じたいと思っている。
そんなこんなで話は進み、ラストバトル。
悪い宰相を倒すと、帝国の筆頭騎士さんの策略でジュリオ達は皇帝暗殺の濡れ衣を着せられて捕らえられる。
アリッサアレサンドラ陛下様からお許しは頂いたものの、ほんとに「情けをかけてもらった」レベルのお許しで、濡れ衣は着せられたままだし、悪い宰相を倒した功績は筆頭騎士のものになっている。
しかも、レオニカの民もちゃんと解放されていない。
未だ根強く差別の残ったままの世界を、筆頭騎士がどや顔で改革をしている。
アレサンドラ陛下様はなんとかしたいという気持ちだけで、ほとんどお飾り。
というエンド。辛すぎる。
英雄扱いしてくれとは言わないけどさぁ、これはあんまりじゃない?
苦すぎる……アリッサ役立たずすぎる……綺麗事ばっか言って結局なんもできてねーじゃねーかとイライラしました。
ほんとこれで終わりなのかなぁと思って色々調べてみたんですが、本当にこれで終わりらしい。
グングニルや冥痕もなんだったのかわからないし、ラグナスが結局どうなったのかもわからないし、ネクロマンサーの少女も、やたら絡んできては意味深なことを吐いていったくせに、最後はエリーゼが一人でカタつけちゃって消化不良という……そもそもエリーゼもなんだったんだという……。
壮大な割に尻すぼみなんだよな。スタッフが途中で飽きちゃったのかな。
うーん、プレイしてる最中は結構楽しかったけど考えてみると不満の山ですね。
わたしには合わなかったのかもなぁ。
でも、これっぽいシステム(もちろん改善されてる)で、新作が出たら買っちゃうかもというくらいには楽しんだのです。