アルカナ・ファミリア　総評 - お昼寝タイムズ＠ゲーム

ヒロイン（フェリチータ）は母親のスミレ、従者のルカと共に人里離れた場所で寂しい子ども時代を過ごす。

そんな環境で育った彼女は母親似のクールな性格、ルカの教育で少し乙女チックな少女に成長した。

月日は流れてヒロインは１６歳に。

クリスマスの日、父親であるモンドから、年明けから一緒に暮らそうと言われたヒロイン。

家族そろった幸せな生活。それは少しクールな彼女が幼い日に夢見たささやかな幸せ。

ヒロインは晴れてアルカナ・ファミリアの一員としての一歩を踏み出した。

それから３カ月の時が流れ、４月１日。

最近近況しか書いてないことに気づいたので、突発的に総評を書いてみることにしますｗ

悪いところといいところが入り混じった、評価しづらい作品なのですが、今回はよかったところに重きを置いてみました。

＜システム＞

なんといっても目玉はその多彩な表現。

これだけは、もうほんとに頭ひとつ抜きん出ていると思います。

立ち絵や美しいスチルはもちろん、細かく挟まれるカットイン、心を覗けるココアルの中身まで、全て原画のさらちよみさんの書き下ろしときたもんで、まさに圧巻の一言。

イラスト量は他の追随を許さない。多分、今まで世に出た乙女ゲーの中で一番たくさんの絵が使われてるゲームだと思います。

しかも、その「見せ方」がまた抜群に上手いんだな。

カットインとかココアルとかは、同じ絵の使いまわしもあるんですが、その使い回しの仕方も、飽きさせないつくりになっててね。

ビジュアルという点で、わたしのプレイした乙女ゲーの中でナンバーワンに躍り出ました。

相手の心を覗ける「ココアルシステム」も、結構面白かったな。

主人公が心を覗けることをみんな知ってるし、思ったよりあっさりというか、違和感なく世界観に馴染んでる。

パーチェの「お腹すいた」率の高さには笑いましたｗ

キャラクターの色がはっきり出てて、その上すんごい細かいの。ものすごい頻度で細かく変化していって、しかも見たところ、間違いもなかった。素直に感心しました。

ショートカットも好きなように配置できるし、システム面は最強か……と思いきや、玉に瑕なのがセーブ＆ロード。

ロードが長いのはまぁ、許せないこともないとして、苦痛だったのが、毎日毎日一日の終わりと共に自動でセーブされてしまうor「セーブしますか？」と聞かれるのどちらかしかないということ。

どっちもいらねーんだよおおおお！！！

これ、重なるとほんとかなりうざいんですよｗ

FDではどうにかなってるといいなぁ……。

＜ストーリー・キャラクター＞

キャラクターはびっくりするくらい魅力的！

特にパーチェ・ルカ・デビトの幼馴染トリオにはめろめろになりましたｗ

キャラクター同士の掛け合いも楽しいんだなぁ。「みせしめ」なんて声出して笑ったよｗ

恋愛関係ないどうでもいいエピソードとかの方が面白いくらい。

というか、ストーリーは驚きの薄っぺらさです。

少年漫画っぽい雰囲気はあるといえばあるし、少年漫画×乙女ゲームって決して相容れなくはないと思うのですが……。

話のレベルはジャンプの打ち切り漫画並と思ってもらって構わないです。いやむしろそれ以下かも。ほんとしょぼいｗ

アルカナ能力云々も全然掘り下げられてなくてしょぼいですｗ

しかも、このゲーム未プレイ者（そして感想ブログなんかを見ていない人）の大半はこれ勘違いしてると思うのですが、マフィアの話ではないということ。

彼らはただの自警団です。

しかも（ゲーム内では）ひたすら島の見回りをしているだけ。

「剣」とか「金貨」とか「諜報部」とかいろいろ細かく分かれてるから、役割も分かれてるかと思いきや、どいつもこいつも見回りしかしてねぇ。

幹部は迷子の猫を追いかけたりするのが主な仕事です。ほんとなにやってんだｗ

黒スーツの格好いい男たちがいっぱい出てきますが、その見た目に騙されてはいけません。笑

うたプリといいこのアルカナといい、ストーリーは学生が休み時間に自由帳に書いたと言われても信じられるくらいのペラペラさ+陳腐さなのに、なんであんなにキャラクターは魅力的に見えるのかは、永遠の謎だよなぁ……。

と、いいところをも悪いところもあるアルカナですが、とにかくプレイしてて楽しかった！

画面がころころ変わっていって、全然飽きなかった！

ということで、シナリオのクソさ、ロードのカスさもありますが、高めの評価にしました。

こういう、楽しいシステムの乙女ゲーがもっと増えてくるといいなぁ。