SWEET CLOWN ~午前三時のオカシな道化師~ 総評
森の奥の城で行われる≪午前三時のお茶会≫に招かれた主人公たちは、悪魔によって城に閉じ込められてしまうことに……。
主人公をはじめ、作品を彩るのは秘密を抱える謎めいた人物ばかり。
彼らと甘い恋に落ちて城の夢から目覚めるか、それとも悪魔の誘いに身を委ねるか——あなたの選択によって、物語は大きく分岐する!
<システム・グラフィック>
システム……☆☆☆☆☆
いつものTAKUYOでとても安心。他社ゲーとかなり色が違うので最初は戸惑うかもしれませんが、慣れてしまえば他の追随を許さない快適さを享受できると思います。特に、クイックセーブ&ロードのお鉢を奪う履歴ロードの存在が画期的過ぎる。
全イベント回想もあり。
不満はスチルが差分も別枠なことくらいかな。
あ、あとトロフィーが何故かシナリオ回想からしか取得できないのもめんどくさかったです。攻略見なかったら気づかなかったと思う……w
ほぼ月影からコピペしてきた感想w
グラフィック……☆☆☆☆
カエル畑から続くいつもの方ですね。幻想的で大変好みな絵柄です。
ただ、これも毎回書いてるんですが、やっぱり横顔・動きのあるシーンは克服できてない……w
いやほんとマジで横顔はなんかテコ入れというか練習した方がというか、なんとかしてほしい……w
一向に上達しないんだもんなあ。横顔スチルだと問答無用で萎えるの、結構致命的だと思うんですよね。
目パチ口パクはなしですが、デフォ名呼びはあり。
音楽……☆☆☆
普通かな。
なんかここ最近乙女ゲの音楽でいいな~~~って思うこと少ない気がするw
<ストーリー・キャラクター>
ストーリー……☆☆☆☆
「スイートクラウン」なる奇怪な人物から謎のお茶会に招待された主人公と攻略対象。
実はスイートクラウンは悪魔であり、主人公にはその「跡継ぎ」、攻略対象にはスイートクラウン(の後継者である主人公)に仕える「オフレンダ」となるように求めます。
もちろん拒否しようとするのですが、一行は城に閉じ込められ……。
もはやTAKUYOのお家芸みたいになりつつダークで鬱々とした物語です。
クローズドサークルの物語で、モブが一切出てこないため、月影のように責められてメンタルしんどいということはないですが、その分内面に深く切り込まれていきます。
何かを犠牲にしないと解決しない、正解のない問題をひたすらぐるぐる考えてみんなで沈んでいくみたいなストーリーですw
ハピエンからメリバまで幅広く用意されてますが、個人的にはハピエンの方が、あれよく考えたらこれヤバくねって感じで好きだったりしますw
最後に開放される真相ルートは賛否両論かも。最後に開放なので、これで〆ざるをえないですし、後味はお世辞にもいいとは言い難いです。
真相とは言え他の人とネタが被るわけじゃないので、これを強制的に最後にやらせる必要性はなかったんじゃないかなーと思ったり。
キャラクター……☆☆☆☆
いつも通り、主人公も攻略対象もかなり個性的。
個別ルート長めで、相当濃い恋愛を楽しめると思います。
・密原……勘違い系腹黒
・久瀬……あらゆる意味でストレート
・日之世……病みかと思いきやラブラブ
・古橋……まともな不器用男
・真相……可哀想
今回は結構一見テンプレ寄りな気がします。一見テンプレで、一歩踏み込むと……って感じですね。
久瀬と古橋は結構スタンダードだと思います。
キャラも結構満遍なく好きです。全く仲良くないですが、この面々じゃないと成立しえなかった物語だなあとも思いますし。
糖度は……どうだろう、五十歩百歩かな?w
正直今回は刺さるキャラがいなかったのがツラいw
クオリティ的には他のTAKUYO闇ゲーに劣るとは思えません。死神、月影に続くTAKUYO闇の良作だと思います。これ系統が好きならオススメ。
ただ、恋愛過程と物語がちょっとかみ合ってなかったかなーと思います。閉鎖空間の話なので、イベントが起こるわけでもないですし、起伏も乏しめ。
後、EDがちょっと強引だったかなあと。個別感想でも書いてますが、ほぼすべてのハッピーエンドをとある事象で解決してしまうので。
ところで、これ以降TAKUYOの新作情報がないのがちょっと不安ですね……。
移植とかはちらほらあるんですが、新作ってこれが最後ですよね。闇でもコメディでもTAKUYOゲーが大好きなので、また出て欲しいなあ。