ファタモルガーナの館 総評/感想
個人的にここ数年来で1番ヒットしたADVです。

ファタモルガーナの館 -COLLECTED EDITION-【Amazon.co.jp限定】PS Vita壁紙 配信 - PS Vita
- 出版社/メーカー: dramaticcreate
- 発売日: 2017/03/16
- メディア: Video Game
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「あなた」は気づけば、古ぼけた館にいた。
目の前には「あなた」を旦那さまと慕う女中がいる。
「あなた」は彼女に連れられて、館で起きた数々の悲劇を目撃することとなる……。
なぜその館は呪われているのか。
なぜ「あなた」は館にいるのか。
すべてを明かすために、「あなた」は女中の手を取る。
これは、人の業と、絶望と、狂気の物語だ。
<システム・グラフィック>
読み進めていくタイプの一般的なノベルゲー。
目パチ口パクはもちろん、本編はボイス一切なしですが、このゲームにはこれがあっていたと思います。
基本的なシステムは一通り揃っていたと思います。
バックログに関しても……バックログはね……詳しくは言えませんが、たまに確認するといいことがあるかもしれませんね? フフフ……。
グラフィックは、ご覧の通りちょっと癖が強いですが、艶と重みがあり、このゲームにはあっていたと思います。評価こればっかやな!!
個人的には背景のボヤけた感じも幻想感あってすごく好きでした。
音楽は、BGMがすんごくいい。
ノベルゲーとしては珍しく歌付きのBGMが多いのが特徴。
歌付きといっても歌詞が頭に入ってくるほどはっきりはしておらず、フワっとした感じ。
ストーリーを追うのに邪魔にはならず、でも頭には残って印象的という、ベストなBGMです。
特に3章のモダンな雰囲気のBGMがすごく好きでしたね!
……とまあここまで書きましたが、ぶっちゃけると、システム面に関してはさほど言うべき事はないですね……! 特筆すべきはシナリオです!!!
<シナリオ・キャラクター>
最高です。いいから黙ってやれ。終わり。
いやもうほんとこれしか言えないレベルでシナリオがいいw
まあこれで終わるわけにはいかないので、真面目に話しますと。
謎の屋敷で目覚めた記憶喪失の「あなた」が、不思議な女中に導かれ、記憶を取り戻すために屋敷の「扉」を開きながら、4つの悲劇を目撃するお話です。
1つ目は、薔薇咲き誇る屋敷で仲のよい兄妹の話。
2つ目は、高配した屋敷に住み着いた獣が、己の残虐性と平穏を望む心の間で揺れ動く話。
3つ目は、資産家の青年とその美しい妻のすれ違いの話。
4つ目は、呪われた青年と魔女と呼ばれた娘の話。
そして、4つ全ての扉を開いたときに明かされる真実……。
大体わかるかと思いますが、とにかく悲劇です。
4つの話は全て時代登場人物も異なる全く別の悲劇。話としての出来は特に第2の扉が面白いかなと思いますが、好みなのは第3の扉ですね。登場人物のヤコポが好きで好きで……!
4つの悲劇、これだけでも相当面白いです。
ですが、ここまでは序章のようなものなんです。
4つの悲劇を見終えた後、明かされ始める真実。
「他人の悲劇だから耐えてこられたんだよ」という言葉の本当の意味。
わたしは複数の人から大絶賛を受けて始めたんですけど、正直、4つの扉を全て開き終えるまでは「確かに面白いけど、まあそこまでウルトラ級に絶賛するほどでもなー」って思ってたんですよねw
舐めてました。
そこからの怒涛の展開、心がズタズタにされる真実の嵐、辛い、悲しい、報われない、しんどい、もうこれ以上彼らの悲劇を見たくない、でもやめられない……!!!
ティッシュって言うか、もうバスタオルいるでってくらい泣きましたね。マジ号泣。途中、泣きすぎて画面が見えなくて読み進められなくなってましたw
これ書いてて我ながら抽象的過ぎるよなって思うんですけど、面白くて推したいところがことごとくネタバレなので、うまく説明できないんですよねw
でも、ネタバレは一切ない状態でプレイして欲しいんですよ!!!
ちなみに公式サイトにもネタバレがあるから要注意だ!!!w
結果として、いいからADV好きは黙ってやってくださいとしか言えないんですが。
とにかく、とにかくオススメです!!!
大文字と太字の多さで察してくれ! このテンションの高さを!!!
Vita版だと外伝であるアナザーや現代編も網羅されているので、これさえあればOK。
特にアナザーね……ウッウッ……(号泣)
PC版をやる場合は、是非アナザーも別途購入してやって欲しいなと思います!