お昼寝タイムズ@ゲーム

ゲーム感想。RPG、SRPG、ADV、アクション、乙女ゲー、ボブゲが好きです。辛口め注意。

華アワセ 蛟編 感想

ということで、華アワセです!
いやーーー。面白い。
シナリオ○、ビジュアル○、音楽○、ボリューム○で、非の付け所がない乙女ゲーなのに加えて、なんとお値段1500円……! 価格破壊過ぎる~!!!
蛟編ということで、正規攻略キャラというか結ばれる事が出来るのは蛟だけなのですが、他のキャラクターも個別ルートがある贅沢さ。
これすごいのが、他のルートにいっても主人公は蛟一筋なんですよね……。
他の乙女ゲーだったらありえない状態なんですが、その悲恋っぷりが滅茶苦茶、いい!
ずっとスルーしてたのを後悔する出来でした。
まとめて姫空木編、唐紅/うつつ編も買ってるので、本感想を上げたら姫空木編もすぐにやります!

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以下、全キャラまとめてネタバレあり感想です。

 

・蛟

本作のメインヒーロー
ガチガチの堅物キャラが、決して結ばれてはいけない水妹である主人公に惹かれていく様が滅茶苦茶丁寧に描かれていてよかったです!
感情的で残虐な本性を秘めたミズチ一族でありながら、それを抑えるための望月を持たないため、精神安定剤を服用して己を抑えている……そこの揺らぎを五斗に利用されてしまうというシナリオなのですが、ここに関しては唐紅の言う事が正しい気がしました。
曰く、「ただのムッツリなのを血のせいにすんじゃねえ」、とw
まあ、その通りですよねw
ミズチの血だのなんだのがなくても、そもそもこの歳の健全な青少年があんだけ抑圧して生きてりゃ、そりゃあ色んなものがたまって当然な気しかしないw
図書室やなんかのシリアスな暴走もよかったけど、背負ったときにおっぱいが当たっちゃう……って照れたり、ミズチ家の風呂場で正気に戻ったときに「(鎮めるために)10分待ってくれ」って言ったり、毛布の中で「角度が……」とか言い出したり、ほっこりむっつりエピソードが連発されるのが可愛かったですw

 

ただシナリオは重くて、月を持たない蛟のために祖父が五斗と契約、一族のほとんどを生贄に捧げてしまうという……。
OPで蛟が語っている「しばし、お休みください。自分は、一族の骸を探しにまいります」という台詞の意味がわかったときは、「うわあああ……」って頭抱えてしまいました……。
身内、大恩ある存在が、自分のために一族郎党生贄に捧げてて、しかもそれは結局策略だから上手くいかなくて(上手くいってもアカンのであるが)、でも捧げたものはもう戻っては来なくて。蛟はこれから一生それを背負って生きていくのかって思うと、もう胸が詰まって詰まって……。若い身空でなんという境遇に……。
家族話にほんと弱いので、滅茶苦茶辛かったです。
ついでに買った「アヲイロノキヌ」でも、あの家でひとりで食事をとるのは辛すぎるみたいなシーンがあって、アカンでしょこんなん……泣いてしまう……。
ED後は蛟めっちゃ爽やかになってるしラブラブなんですが、背景を想うとなんだか素直に喜べなくて悲しかったですw
ED後の私服蛟めっちゃかっこいいのに素直に萌えられねえ~!www
みことの持っている望月を分け合って、ふたりでひとつの存在になる……みたいなのはすごく好みの展開でした!

 

・姫空木

こいつ絶対腹黒じゃん→思ってたより普通にいい奴だった……→ヤンデレかよ! の印象三段変化を遂げた男でした!
周囲に望まれる「お姫様」役を、不本意さと楽しみを同居させつつうまいことやっていたのですが、その均衡がみことという存在によって崩れてしまう。
みことの前ではお姫様ではなく王子様になりたい思いが暴走する、という。
ルート中にこっそりみことにキスマークをつけちゃって、これを周囲が蛟のつけたものだと思うのが姫空木という人間を端的にあらわしていて物悲しかったですね……。姫空木本人もしんどかったんじゃないかなあ。話としては、蛟が叱られて「どういうこと?」ってなったりのコメディ展開なんですがね。
……と、ここくらいまでは結構同情的に見てたんですが。
「どうして」メールから始まる突然のホラー展開にはビビり散らかしましたwww
こえーよ!!!!!wwwww
お前、蛟よかよっぽど激情型じゃねーか!!!www
最期は粛清されてしまうんですが、その後唐紅が姫空木のために作られたお弁当をこっそり食べている……ってところでアホほど萌えました……。
唐紅って食に執着がないキャラだったと思うので、その唐紅がわざわざあの超ボリュームのお弁当を食べてるって、優しさ以外のなにものでもないですよね……唐紅、好きだわ……。姫空木ルートなのに唐紅にめちゃくちゃ萌えてしまったw
まあ姫空木と蛟、全然違うようですが、お互い色んなものを溜め込んでいるのが似たもの同士でもあり。仲がいいのも納得がいくなーと思えるルートでしたw

 

・唐紅

自称「くれなゐ様」傲岸でセクハラしまくり男ですが、内面的には一番まともな気がしましたw
体が手に入ればいい、俺のものになれと言い募り、ルート入りもみことを脅して無理やり……なのですが、セクハラはかましまくるくせに手は出してこず、枯渇を起こしたら(唐紅のせいで起きてるんですがw)ちゃんと治してくれるのとか、唐紅の心情を想像すると滅茶苦茶萌える
体さえ手に入ればいいと思ってて、目の前に据え膳が転がってて、でもいざ手に入れられるとなると、躊躇って結局手は出さないっていう……どういう感じで治療したんだろうとか思うと、もう死ぬほど悶えちゃう……。またここの寝顔スチルが美しいんだよな……!!!
唐紅、ほんとクリティカルヒットなんですわ……。
ここあたりから徐々に仲良くなっていって微笑ましいやり取りが増えるのも好きで。もろ好きな子にイタズラする少年でしかない唐紅萌える……うう……!!!
こんなだけど、でもいざちゃんと自覚するとお前の事が好きだ! ってストレートに言ってくれるのもめっちゃ萌えました!!!
ルートの内容も好きで、闇落ちした蛟をみことが刺すのにゾクゾク。いや、両方死んじゃって救われないんですけどね……w
唐紅、「アヲイロノキヌ」でも可愛くて。なんだかんだ卒業後に姫空木なんかと仲良くやってる感じなのが微笑ましかったです!

 

・いろは

華遷以外は駄目駄目天然男ほんっと可愛かった……。
百歳とのやり取りがとにかく面白いw
シレっと手作りお菓子を奪って即食べきってるところとかw
べとべとになっちゃったから脱げばいいんだでおもむろに全裸になろうとするのを必死で止めるエピソードもほんと面白かったw
華アワセのいいところは、こういう可愛いエピソードから、しんみり話にもきちんと繋げていってくれるところで。
みことがいろはにあげたりんごチップスあの節操なしの大食漢いろはが、ちょっとずつ毎日食べてた……ということが死後発覚するの、ほんとズルいですよね……。
とまあ可愛いところもあるんですが、基本的に無自覚みこと狂いで。
蛟に嫉妬しまくって、泉姫候補への気持ちを捨てろと言ってみたり。ここ、斧定先生も言ってますが、蛟が完勝しちゃってるのが最高にかっこよくて、でもいろはの立場から見ると切なくて……。意識してないから、負けたとも自覚してないんだろうけど、でも多分心の底では敗北感に満ちてるんだろうなあとか思うと、その不器用さがひたすらに切ない。


しかしあれですよね、いろははループしてるんだろうか?
そういうにおいを節々から感じましたよね。ツキの半身も、いろはだろうし。
斧定先生もループを知ってるか、何がしか関係してるのかな?

 

ループもの、いいんだけど、いいんだけど、せっかく目新しい感じのゲームなのに、これもループものなのか~……って、ちょっと思ってしまいましたw
ノベルゲ業界はループネタ好きすぎだろ! まあ、ちゃんと最後まで話が面白ければいいんですが……www