お昼寝タイムズ@ゲーム

ゲーム感想。RPG、SRPG、ADV、アクション、乙女ゲー、ボブゲが好きです。辛口め注意。

うたわれるもの 二人の白皇 総評/感想

うたわれるもの 二人の白皇 - PS4

うたわれるもの 二人の白皇 - PS4

 

新たなる戦乱の世を、己の知略をもって乗り越えんとするハク。
兄の意志を継ぎ、感情を抑えハクのために尽くすネコネ。
避けられぬ戦の炎が、今まさにエンナカムイを飲み込もうとしていた。
それは、ヤマト全土に広がる戦乱の幕開けでもあった――。

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<システム・グラフィック>

ADV+SRPG

「偽りの仮面」同様、基本的にシステムは「散りゆく者への子守唄」と同じなのでそちらを参照してもらえれば。

kokochia.hatenadiary.jp

 


<シナリオ・キャラクター>

明確に「偽りの仮面」の続編です。やっていないと絶対にわからないと思います。

【偽りの仮面】を被ることになったハクが、亡国の皇女(帝)アンジュとともにヤマト奪還を目指す……というお話。

 

日常パートに重きが置かれ、シナリオよりキャラクターやその関係性の描写に多くが割かれていた「偽りの仮面」と異なり、本作は序盤から話が重く、展開も早いです。
最初からしんどすぎてボロボロ泣きながらプレイしてました……。

 

本作をプレイしてみると、「偽り」における異常なまでの日常パートの多さは「もう戻らない楽しかった日々に思いを馳せる」ための布石だったんだなとわかる、その対比が見事だと思います。
主人公やネコネの苦悩、周囲の反応、きつい状況等など、もう泣けて泣けて、ホンット掛け値なしに序盤~中盤が面白い
ただ、だからといって「偽り」プレイ時のダルさや中弛み感がなくなるわけではないので、対比したいのはわかるけど、そこんとこもう少しうまいこと出来たんじゃないかと思うのも、正直なところありますw


以下弱ネタバレあり、反転してご覧下さい↓
本作は大きく前半の「ヤマト奪還」パートと、後半の「世界とハクの謎に迫る」パートに分かれているのですが、正直、後半のパートの蛇足感が強いです。
敵のぽっと出感も強いし、盛り上がりに欠ける……。
前半はハチャメチャ面白いので、もういっそ後半ないほうがよかったんじゃないかなとすら思いましたw
ぶっちゃけ、トゥスクル勢の扱いも持て余してたと思いますし。
旧作のシリーズキャラが強キャラとして出てくるの、まあいいんですが、「もうこいつらだけでいいんじゃないかな(白目」ってなっちゃう諸刃の剣でもあるんですよねぇ。
あと、結局のところこの世界のもっとも大きな謎って、「子守唄」で既にとけちゃってるんですよ。
同じ世界で「世界の謎」を描く限りどうしてもそうなってしまうわけであって、これは「うたわれ」シリーズにおける大きなディスアドバンテージなんですよね。
本作はそこを覆しきれておらず、結果、「世界の謎」に迫る後半がピンボケしてしまった
これは続編においても同じハンディキャップになると思うので、もし続編があるならば、そこのところを上手く調理して欲しいなと思います。
↑ここまで

 

キャラクターは、なにより主人公への周囲の対応が格段にあがったのがよかったです。個人的な「偽り」の大きな不満点が解消されたかたち。
生意気一辺倒だったネコネも精神的に大きく成長を遂げて大好きなキャラになりましたし、ウルゥルとサラァナ、アトゥイの変わらぬ安心感も凄かったし、キャラは本当によくなった
ただやっぱりクオンだけは無理だったw ごめんなさいw
ぶっちゃけそのせいで、クオンにスポットライトが当たる後半がしんどかったというのもある……www

 

あとは……前半は話としてはハチャメチャ面白かったのですが、唯一、帝に戴くアンジュがキツかった
(好きな人すみませんが)帝としての能力も魅力も適正もカケラもないただ泣き止んだだけの生意気キッズをトップに据えるの、しんどい思いしかなかった。
ぶっちゃけアンジュに導かれる国の行く先には不安しかないですw

 

と、なんか感想にすると不満点が大きくなっちゃいましたが、前評判どおり、「偽り」を下積みにした良シナリオのゲームだったと思います!
特に序盤~中盤の出来は神がかかってます。
大体どのゲームもエンジンがかかるのは後半であることが多いので、最初からフルスロットルになってくれてるこれは二部作のいいところだったかな?
ただやっぱり「子守唄」には一歩も二歩も及ばなかったな~という感じで、惜しかったという印象のゲームでした!