お昼寝タイムズ@ゲーム

ゲーム感想。RPG、SRPG、ADV、アクション、乙女ゲー、ボブゲが好きです。辛口め注意。

ピオフィオーレの晩鐘 -ricordo- 総評

リクエストボックスよりリクエスト頂いてました。ありがとうございましたー! 

ピオフィオーレの晩鐘 -ricordo- Switch

ピオフィオーレの晩鐘 -ricordo- Switch

 

時は、20世紀初頭。
舞台は、第一次世界大戦直後の南イタリア『ブルローネ』。
この街を支配するのは、ブルローネ・マフィアと呼ばれる3つの組織。
ブルローネで静かに暮らす主人公『リリアーナ』は、 とある事件をきっかけにいずれかの組織へと身を寄せることとなる。
なぜ彼女が狙われるのか。
なぜ彼女は求められるのか。
期せずして鍵を握る存在となった『リリアーナ』は非日常へと巻き込まれていく――。

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<システム・グラフィック>

システム……☆☆☆

目パチ口パクなし、デフォ名呼びあり
いつものオトメイトクオリティですね。
スキップはクソ遅いのに加えて、後述のMSシステムのせいで頻繁に止まってしまうのが不便極まりなかったですw
あとはアイキャッチもないです。最近オトメイトアイキャッチつけないのが流行りなんでしょうか。
アイキャッチがないのはいいんですけど、好感度の確認がステータス画面の徐々に百合が色づいていくとかいう死ぬほど確認しづらいシロモノなのが難点w 最初と最後を見比べたらさすがにわかりますが、途中経過程度では違いが判らない。
自力での攻略は結構難しいんじゃないかなと思います。
イベント回想はないですが、チャプターごとにリプレイはできます。

 

本作独自のシステムとして、「MSシステム」なるものがあります。
映画のフィルム再生みたいな感じで主人公以外の視点が挿入されるというもの。自動で再生されるところと手動でやらないといけないところがあり。
先述した通りスキップの邪魔にはなりますが、これのために用意されている演出が凝っているのもあって、面白いシステムではあったなと思います! 特に初見の時は「おおっ!」となりました。
まあだんだん飽きてきて「別に普通にシナリオに入れればよかったのでは……」って思ってしまうんだけどな……w

グラフィック……☆☆☆☆☆

キャラデザ・原画はRiRiさん。繊細で美しくて、最高でした! 立ち絵もスチルもめっちゃいい。最高に綺麗!!! 唯一、服が柄on柄になってるのがちょっとうるさいなって気になったくらいですw
あと主人公のリリアーナが状況によって服装と髪型が七変化するのがめっちゃよかった。最高に可愛い……。金髪ロングの美女なのでこれがまた映えるんですよね。スタイルもいいし。

 

グラフィックの欠点は、フォントがひらがな・カタカナは縦長細めなのに漢字はそうじゃなくて違和感がすごかったこと。多分ひらがな・カタカナと漢字のフォントが別物だったんじゃないかと思うんですよね……。見ててちょっと気持ち悪かった。
一見おしゃれで雰囲気ある感じはするし、めっちゃ読みづらいってわけでもないので気にならない人も多いんじゃないかと思うんですけど、わたしは気になってしょうがなかったですw

 

音楽……☆☆☆☆

かっこいい曲と綺麗目の曲と、メリハリが効いててよかったです。
背景のきれいなイタリアの街並みとすごくあってる。
OP・ED曲もよかった!


<ストーリー・キャラクター>

ストーリー……☆☆☆☆

舞台は古くからマフィアに支配されたイタリアの地、ブルローネ。
教会で暮らす孤児のリリアーナはとある出来事がきっかけでブルローネマフィアのうちのひとつに身を寄せることとなり、そこからマフィア間の抗争に巻き込まれていく……といったお話。
分岐が早く、各ルート全く違った展開になるのがとってもよかったです!
ほぼ全キャラマフィアで、各組織は概ねバリバリに対立しているので、各ルート「さっきの彼氏が今は敵」状態。他ルートだと非道な一面が見えたり(自ルートでも非道な男もいますがw)、あっさり死んでいくのがシビアで面白かったです。ハッピーエンドでも他組織のキャラは死んでる(というか殺してる)とか普通にある。
薬物の取り扱いなんかの殺伐としたシノギや拷問も普通にやってるので、乙女ゲーとしてはなんちゃってマフィア感も薄かったです。
イタリアの文化やスラング、料理なんかが詳細に出てくるのもすごく印象が良かった。特に料理は本当に描写が細かくて、お腹がすいてくるくらいでしたw
よくできたシナリオだったと思います!
人気が出るのも頷ける。

 

BADエンドが長めかつスチル付きで用意されているのも特徴。
主人公or攻略対象が死んでいるBADなんかもあるので、そういうのが苦手な方はちょっときついかな、と思います。
あと展開的にこれコンシュマ乙女ゲでやって大丈夫なのか? ってやつもありましたw 直接の描写はないんですが、結構……いやすごく……泥沼なんだけど……っていうw
でも味があってすっごい、よかったです。BADのほうが好きだなってキャラもいるくらい!


キャラクター……☆☆☆☆☆

主人公のリリアーナは教会育ちの敬虔な信徒という設定で、芯がしっかりしているのがとってもよかったです。
頭もよくて言動もいい子でストレスがあんまりない。いい子すぎるくらい。あとすごい可愛い。よく声を掛けられるって話もあるので、設定的にも美人なんだと思います。
ただ、マフィアのボス相手にも敬語を全く使わないのだけ違和感が物凄くてきつかったですw
イタリア語ってあんまり敬語の概念がないと思うので、まあそういう意味で敬語がないってんならよかったんですけど、レオやジュリアをはじめとして他のキャラは普通に敬語を使ってるんですよね……。
リリアーナも「シニョーレ」って呼んだり敬意は表してるのになぜか口調は敬語じゃないという。無礼な口利きをしてるというわけじゃないんですけど、アンバランスでずっと気になってしまいましたw

 

キャラは割と正統派揃いかなーと思います。
・ダンテ…正統派イケメン
・ニコラ…腹黒優男
・ギルバート…豪放磊落
・オルロック…強いショタ
・楊…ヤバい男
・隠し…
好きキャラは 楊>>ダンテ>ニコラ=ギルバート=オルロック=隠し ですね。楊マジのマジでクリティカルヒットどストレートで最高でした。ほかのキャラも悪くはなくてみんな好きなんですが楊が強すぎた……。
ルートも満遍なくよかったですね。キャラ的には個人的に楊圧勝なんだけどルートはダンテが好きだったかも。あとオルロックはBAD最高。ごめんオルロック……。でもオルロックBAD最高!!!

 

攻略順は ダンテ→楊→ニコラ→オルロック→ギルバート ニコラ→楊→ダンテ→オルロック→ギルバート が公式推奨順。あとオルロックはダンテクリア済みがオススメだそうです。ギルバート最後は固定ですね。最初はダンテかニコラしか攻略できません。個人的にはダンテ最初が世界観掴みやすくていいかなあと思います。
でもどういう順でも大丈夫だと思います! ミステリってわけじゃないですし、各ルート全く違う話なので。

なんというか、キャラもいいし話もよくて、ものすごくバランスがいい良作でした。
わたしは楊しか性癖に刺さらなかったので、ドはまりした! ってわけではないんですが、ストレートにオススメしやすい。ぱっと見で好きそうならやって間違いはないと思います。
正直最近のオトメイトは頑張ってると思う!
人気作で、続編も決定しているので、素直に楽しみです!