お昼寝タイムズ@ゲーム

ゲーム感想。RPG、SRPG、ADV、アクション、乙女ゲー、ボブゲが好きです。辛口め注意。

時計仕掛けのレイライン 総評/感想

リクエストボックスでも頂いておりましたレイライン、プレイしました!
リクエストありがとうございました。楽しかったです!
3作ぶち抜いて続き物ですし、分ける必要もないので、3作まとめての感想とします。
便宜上リンクはVita版を張っておりますが、わたしがプレイしたのはPC版です。セールで安かったのでw

時計仕掛けのレイライン -陽炎に彷徨う魔女- PS Vita

時計仕掛けのレイライン -陽炎に彷徨う魔女- PS Vita

  • 発売日: 2017/04/27
  • メディア: Video Game
 

山奥にそびえたつ大きな時計塔のある全寮制学園に新入生としてやってきた主人公。
しかし、初登校の日にいきなりトラブルに巻き込まれ、学園の入り口にある高価そうな像を壊してしまう。
学園長から、弁償の代わりにしばらく働けと指示された主人公は、トラブルの原因となった一人の男子生徒と共に『特殊事案調査分室』に配属されることに。
大きな地下図書館の奥にある分室の部屋に行ってみると、そこには無関心な様子で一人の少女が待っていた。
わけもわからないまま、二人は少女から告げられる。
この学園では、本物の魔術が生きているのだ―――と。
時計塔の鐘の音と共に、学園には『夜の世界』が現れ、校舎と一体化するのであると。
分室の仕事は、学園で起こるあらゆる魔術的な問題を解決すること。
こうして主人公たちは、様々な『遺品 (ミスト) 』に翻弄されながらも学園のために奔走することになるのだが――。

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<システム・グラフィック>

読み進めていくタイプの一般的なノベルゲー
目パチ口パクはないですがフルボイスで、主人公の名前は変更不可の代わりに、きちんと声つきで名前を呼んでもらえます。(←あんまりやらないので、一般的なギャルゲは名前変更どうなってるのかいまいちわからないw この情報いるかどうかわからないんですが、一応)
特に目立って過不足はないですが、強いて言うなら全体的に演出が長い+演出はスキップ適用されないので、わたしは既読スキップするときはわざわざ毎回演出オフにしてましたw

 

立ち絵、スチルは概ね綺麗でした!
強いて言うなら、男女の体格差があまりにも大きすぎるな……と思うスチルが何枚かありました。
主人公がかなり大きく、ヒロインが小さいというのもあるのですが……それにしても手のサイズ感が大人と子どもかってくらい違うのがちょっと気になってしまった。でもそのくらいです!
魔法やら、炎やら、演出はすごく凝っていてよかった!

 

音楽は可もなく不可もなかったかな。あんまり印象に残ってないですw


<ストーリー・キャラクター>

夜になると時計塔の鐘の音と共に「夜の世界」が訪れる、未だ魔術の生きている全寮制学園が舞台。
不思議な案内に導かれて学園にやって来た主人公は、大いなる力を秘めた「遺品(ミスト)」の引き起こす問題に対応する「特殊事案調査分室」に配属されることになる……という、ファンタジー+ミステリ仕立ての物語。

 

ジャンル的にはギャルゲ、というかエロゲではありますが、実際は一般的な恋愛ゲームのように共通・個別ルートに分かれているわけではないです(一応ルート入りとかはあるけど)。
メインヒロインは憂緒(モー子)固定で、エピソードごとに異なるサブヒロイン達はルート途中で分岐するifという感じ。形式としてはシュタゲが近いのかな。
なので、モー子が好きになれるかどうかがこのゲームのひとつのキモです。
サブヒロインルートはぶっちゃけほぼ全部蛇足レベル。申し訳ないんですが、マジでいらんなってやってて思いましたw
特に酷いなと思ったのが学園長ルート。やっつけ感があまりにも酷い。
あとこれはモー子に関してもそうなんですけど、エロシーンの無理矢理ねじ込みました感もすごい。プレイ的な意味じゃなく、展開的な意味でねw
こう、話的にはエロシーンは必要ないんだけど、エロゲという体裁を整えるためにとりあえず入れときました感というか……。
カップルでやることといえばセックス」みたいな感じで第三者から教えられてなだれ込むの、情緒もクソもない……しかもこの似たような展開が複数キャラある……w
なので、このゲームに関して言えば、どうしてもエロが見たいとか、安いとかの理由がない限りあえてPC版をやる意味はあんまりないと思います。エロシーンいらないし、追加シナリオある分Vita版の方がいいくらいですね。

 

恋愛ゲーとして語らず、シナリオメインのノベルゲとして語るなら、かなりシナリオの完成度は高いです。
特に2作目終盤からが面白い! 複線の張り方、回収がすごく綺麗でした。
ただ怒濤の展開に入るまでが長いので、そこまではちょっとダレなくもないです。
あとはそうですね、伏線の張り方があまりにも優等生すぎたのがちょっとマイナスかなあ。
細部は「あーあそこそうだったのかなるほど……」って思うとこ結構あったんですけど、大筋のギミックが「こうだろな」って予想したとこだいたいドンピシャだったんですよね。
あとちょいちょい「なんでこうしないの?」ってところもあって。まだるっこしい方法をわざと取らせてるみたいな違和感が拭えなくて、そこもちょっとひっかかっちゃいました。
(弱ネタバレ反転)例えば、なんで暗示を掛けられてるアーリックに、一度使った「お前は暗示に掛かってる。反転した魔方陣に乗れば解除される。自分たちが暗示に掛かってるのでない証明に同時に乗ろう」って作戦を使わないのかが疑問で疑問で仕方なかったです。3作目の敵戦力の大部分をアーリックが占めてるので、これやれば一発で解決するじゃんって思って、ずっと気になってしまいましたw(ココマデ)

 

キャラは主人公がかっこよくて好きでした!
あとはおまる。おまるこそがヒロインだ……!
モー子は可もなく不可もない感じでした。ずっと付き合うことになるメインヒロインなので、嫌いにはならなくてよかったですw
ただキャラ同士のやりとりは面白くてよかった! お気に入りは風呂屋です。妄想暴走超特急っぷりが面白くてすっごい好きでしたw

 

なんというか、このゲームはとにかく恋愛要素が蛇足で、恋愛ゲー……というか、エロゲという枠でなく作った方が絶対にいいゲームになってたんじゃないかなと思います。
メインであるモー子との恋愛は悪くはなかったですが、よかったかと断言できるほどでもなく、友情の範囲でも十分事足りる範囲でしたし(あくまで個人的にはですが)。
十分以上に面白いシナリオなのに、もったいないところも多かったな、と……。
ただ一気にやらせる勢いはありましたし、良質な物語でした! よかったところはだいたい何言ってもネタバレになるのであんまり語れないのが難しいところですねw
先述しましたが、エロは蛇足+Vita版は追加要素もあるので、PC版とVita版で迷っているなら、わたしはVita版をオススメします!
ていうかわたしもVita版オススメされたんですが、安さに負けてPC版を買ってしまいましたw へへ。