Ghost Of Tsushima 総評/感想
文永(十三世紀後半)、モンゴル帝国(大元)は東方世界の征服をもくろみ、立ちふさがるすべての国を蹂躙していた。
東の果て、日本に侵攻すべく編成された元軍の大船団を率いるのは、冷酷にして狡猾な智将、コトゥン・ハーン。ハーンは、侵攻の足掛かりとして対馬に上陸する。
これを防ぐべく集結した対馬の武士団は、初めて見る元軍の兵略によって初戦で壊滅。島はたちまち侵略の炎に包まれる。
だが、かろうじて生き延びた一人の武士がいた。
境井 仁(さかい じん)。
仁は、境井家の最後の生き残りとして、たとえ侍の道に反した戦い方に手を染めることになっても対馬の民を守ろうと決意する。冥府から蘇った者「冥人(くろうど)」として、あらゆる手段を使って故郷を敵の手から取り戻すのだ。
＜システム・グラフィック＞
オープンワールドアクションRPG。
システム的にはごく一般的なオープンワールドゲーだと思います。歩いてマップを開拓し、ランドマークを見つけ、敵拠点を落として陣地を広げていく。どこに行くのも自由と言いたいところですが、シナリオ進行での制限もあります。どうあがいても無理なくらい無慈悲に倒されるっていうｗ
わたしはそんなにオープンワールド経験値が高いわけじゃないですが、プレイ感はHorizon Zero Dawnが近いかなと思いました。
難易度ノーマルでプレイしてましたが、戦闘はそんなに難しくないです。
「型」というのがあるのですが、敵の武器にあわせてこの型をちゃんと切り替えて、受け流し等を使って戦えば割とさくさく倒せる難易度！
受け流しやガードの判定もかなり緩いので、適当にボタン押してても結構なんとかなります。回復が即時発動なのも◎。
多数に囲まれるとキツいですが、これはまあどのゲームも大体共通なので……ｗ
主人公は侍ですが普通にステルスキルもやってくれるので、隠れて倒して敵の数を減らしていくってのが基本になりますかね。
特徴的なのは、一騎打ちを仕掛けられるということ。
一騎打ちするとタイミングよく1ボタンを押すだけで敵を倒せるので、これがめっちゃ爽快感あります！ 一騎打ちスキルを上げれば、続けて二人、三人と屠ることができますし。
拠点/敵グループごとに1回、敵に気付かれるまでしか仕掛けられないですが、ステルスめんどくさいなって時とか、見つかりそうになった時に素早く一騎打ちを仕掛けることで不利な状況を覆したりできるのがよかった。
一騎打ちにわざわざ付き合ってくれる蒙古の優しさに感謝ですねｗ
ボス格キャラとの戦いは通常の戦闘とはちょっと違う感じで別途一対一の戦闘が組まれます。
このゲームの特徴は、とにかく恐ろしいまでにストレスフリーっていうことです。
UIはわかりやすく、死んだ後やスキップトラベル時のロードも爆速、さらにマップ上に表示されている全ポイントにスキップトラベルが出来るのも恐ろしく便利。
システム面でちょっと微妙だなーと思ったのは、モブとの会話も含め台詞シーンが全部ムービーでめっちゃ時間が掛かるってことと(拠点で捕虜を解放したときに毎回ムービー入るのまじでめんどくさかったｗ)、サブクエやなんかのタイトルコール・クリア時ムービーなんかがちょっと長すぎる＆スキップ不可ってことかなあ。
雰囲気重視なんだと思うんですが、ややタルかった。その時間にロードしてたりするのかも知れないけど。
あとはカメラワークが悪いです。ロックオンできない弊害だと思うんですが、狙ってる敵が画面外に出て見えなくなるのがデフォ。
難易度が低いのでなんとかなってますが、これでもっと難しいゲームだったらかなり腹立ったと思いますｗ
まあでも、ほんとにそのくらいかな。システムはマジで素晴らしかった！
グラフィックも美麗。
時代考証や季節感をあえて無視して、120％「映え」を意識した画面作りが圧巻でした。
フォトモードも使いやすくて豊富なので、スクショ撮影が捗りました。フォトモードしなくてもそもそもの画面が美しいので、どこでスクショとっても大体綺麗なのがずるい。
ただ登場人物は典型的な美男美女ではなく、かなりアクの強い顔をしています。リアリティ重視なのかな。わたしは正直、典型的美男美女でよかったな……って思いましたｗ 好みですが。
背景の映えはリアリティを無視した映えで画面作りをしてるのに、人物だけ実在感に拘ってるのは謎と言えば謎。
＜シナリオ・キャラクター＞
元寇を描いた物語。
蒙古に蹂躙された対馬を舞台に、戦える侍としてたったひとり残った主人公の境井 仁が、侍としての矜持と汚い手を使わなければならない現実との狭間で苦しみながら、民のために冥人(くろうど)として対馬を救っていく……というお話。
時代劇を意識して作られているようですが、個人的にはあんまり時代劇感はなかったように思います。
どこが？ って言われると難しいですが、なんとなく……ｗ
負け戦からのスタートなので最初から重いですが、特に後半は怒濤の展開で本当に面白かった！
理想と現実の間で苦しむさまが計算し尽くされた美しい画面で繰り広げられるのに圧倒されます。
個人的には中盤～終盤はじめの展開が一番面白く、ラストは思ったよりあっさり終わったなという印象。
味方NPCの連続サブクエもどれも見応えのあるシナリオでした。
まあ、弓おじ誉れおじ政子様を筆頭に、主要な味方はヤバイ奴が多いですが……ｗｗｗ
特に弓おじはいやそら弟子に裏切られますわって感じのヤバキャラです。ヤバすぎて逆に面白い。
好きなキャラは主人公の仁、ゆなたか姉弟、典雄や堅二など。
敵将であるコトゥン・ハーンも、見た目を裏切る智将っぷりが好印象でした！
いや～～～面白かった。
ストレスがないということがこんなにも快適なゲーム体験に繋がるというのは新しい驚きでした。
やる気なかったんですがあまりの好評っぷりに手をつけちゃいまして、結局一週間もせずトロコンまでいってしまったｗ
トロコンが簡単だったというのもありますが、本当に面白かった！
素直にオススメです！
