死神と少女 桐島七葵・千代攻略
※このプレイ日記はネタバレの塊です
予想通り、このゲーム唯一の良心で、なんとも穏やかなルートでほっとしました。話も良かった。まさにオアシス。
昼ドラのようだった日生ルートから一転、すごく優しくて穏やかな桐島&千代ルートでした。
不思議なものが見える桐島と、人ならぬものである千代と、主人公という3人の関係がすごく良かった。
というか、桐島と千代の関係に感動した。
ルートに入って、堅物な桐島が主人公に「七葵先輩」と呼ばれて動揺しちゃうシーンとか、乙女ゲームらしい可愛い展開もあるんだけど、そんな恋愛要素は物語を彩るオマケに過ぎないと思ってしまうくらい、メインの物語が素敵。
前半は桐島と主人公のほのかラブと千代との絡みに癒され、後半はシリアスな展開に、とにかく、涙。
千代と仲違いをしているうちに桐島に千代の姿が見えなくなる、というストーリーなのですが。泣ける。ほんと泣ける。
また、主人公もいい動きをするんだ。桐島と千代を仲直りさせようとがんばったり、桐島と、桐島の目に映らなくなった千代の間を取り持とうとしたり。
病んでいる姿を見せず、このゲームで初めてと言っていいくらい健気に動き回る主人公、最高。
千代は実は秋桜なんですよね。春の「桜」にあこがれる、秋の桜。
なんでかわからないけれど人間の姿になって、桐島と友達になって、ずっと一緒にいて。
そして、主人公と出会うんです。主人公は、千代にとって永遠の憧れでもあった「桜」なんですね。千代は本当に主人公のことが大好き。
桐島と千代の喧嘩の原因も泣ける。
ふたりとも主人公のことが好きなのに、お互い、ふたりとも主人公のことを好きなことを知っているから、「好き好き!」ってストレートに動いたりしないどころか、自分より相手のことを考えちゃう。
主人公も、たぶんほのかにふたりが自分のことを好いてくれていることに気づいてるんだけど、桐島と千代と、3人で幸せになろうとする。
三人三様に思いあって、すれ違って、すごく美しい三角関係で、胸が締め付けられるようでした……。
一番泣けたのは、桐島が千代の名前の由来を話すところだなぁ。
桐島がぽつっと「千代に八千代に」って言った瞬間、涙がばーーーって流れました。
ばか、それは反則だろ……。
そんだけ大切なくせに、手を離して、消えなければならない運命を受け入れたりしてさ……。
人一倍寂しがりな千代が永遠に存在して自分たちとの別れを味わうよりは、自分が千代との別れを我慢するほうを選んだのかな、とか思うと……ほんと、桐島、ばかーってなる。
なんでそんな大人なんだよ、おまえ。ほんと、かっこいいよ。人としてかっこいい。
桐島エンドも千代エンドもそれぞれ味があるのですが、桐島エンドのほうがなんとなく好きかな。
主人公は、桐島と結ばれるのが一番幸せになれると思います。
ちなみに、やっぱりこのルートでも消える、兄と蒼。なんだよ、こいつら。ほんと、彼らのルート怖すぎます。