お昼寝タイムズ@ゲーム

ゲーム感想。RPG、SRPG、ADV、アクション、乙女ゲー、ボブゲが好きです。辛口め注意。

シャレードマニアクス 総評

CharadeManiacs - PSVita

CharadeManiacs - PSVita

 

近未来、とある都市。夏休み間近、平穏な日々を送っていた高校二年生の主人公。
主人公が幼馴染と下校していると、突然目の前に現れた謎の人物に 『月が2つ存在する』奇妙な世界へと連れ去られてしまう。
気付いたときには、自分と同じ状況の人間が9人。何が起こったかわからない彼らの前で、仮面の男は話を始めた。
「ようこそ異世界へ、アルカディアにいらっしゃい!」
「この世界は“ドラマ"を演じるだけで、なんでも願いが叶います!」
主人公たちは異世界から現実世界に戻る為ドラマを演じることとなり、 仲間たちと協力してドラマをこなしていく。
しかし、10人の仲間の中に自分たちをこの世界へ連れてきた 『裏切り者』が紛れている事実を突きつけられてしまう主人公たち。
『裏切り者』の目的は、ドラマが行われる本当の理由は。
疑心と信頼の間で揺れ動きながら、最後にとるのは誰の手か――

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<システム・グラフィック>

システム……☆☆☆☆
基本的に快適なのですが、スキップの遅さだけは致命的。
最速にしても文章読めちゃうのではレベルの遅さで、イベントごとスキップもないので、そこだけはかなりイライラしましたw

 

特徴的なのはフローチャートなのですが、攻略中は使えないのが残念でした。
1つでもエンディング到達した後の分岐回収には大変役立ちます。好感度の蓄積なんかもなさそう?なので、直前の選択肢に戻れば他エンド回収も容易に思えました(未検証なので、プレイした範囲内でですが……)。
ただ、メニューから直接フローチャートに戻る仕組みがないのは頂けない。1回タイトルまで戻らないといけないんですよね。
あと、セーブが1つで1ブロック使うのもどうなのかなーと思ったりw
フローチャートあるからええやろ!ってことなんだろうか……。

 

まあ、いいとこ悪いとこどっちもある、いつものオトメイトゲーって感じのシステムですw


グラフィック……☆☆☆☆

立ち絵、スチルともに一切崩れなく、かなり綺麗だと思います!
個人的に、各キャラ横顔の立ち絵があって、しかも美しいのが嬉しかった。乙女ゲーの立ち絵/スチルを描く人って、横とか斜めの構図が苦手な人多い印象なので、美しい横顔は貴重!
ただ綺麗ではあるものの、スチルは似たような構図がめちゃくちゃ多いw
恋愛が薄めで場面が限られてるせいもあるんでしょうが、見たことあるような絵ばっかりになってたのが惜しかったな~と思います。

 

目パチ口パクは綺麗についてます。デフォ名呼びもあり。


音楽……☆☆☆☆

とにかくタイトル画面で流れるBGMが最高。めっちゃ癖になります。
これだけ単体売りしてたら買いたいレベルで気に入った! タイトルに戻ったら毎回1ループは曲を聴いてましたw
あと、盛り上がりのシーンでかかるBGMもよかったかな。
でも記憶に残ってるのはこの2曲くらい。他は可もなく不可もなくで、曲数はあんまり多くなかった印象。


<ストーリー・キャラクター>

ストーリー……☆☆☆☆
非常によく練られた話だったと思います。
攻略キャラも10人と多いのですが金太郎飴でなく、各キャラに隠された秘密は基本的にそのキャラのルート内でしか明かされないのがよく出来てたなと。
伏線の張り方/回収のし方も綺麗で、最後は綺麗に全てが解決して終わるのも気持ちがよかったです!

 

ただ真犯人は結構すぐわかるし、純粋に推理もの、及びよくある閉鎖空間でのデスゲームものとしては「及第点」くらいの出来かなあと思います。
ここらへん、どうしても普段摂取してるものの差が出そう。一般ゲーのデスゲーム・推理ゲーをやったことがある人にはちょっと物足りないかな。
乙女ゲーなのでどうしてもねw

 

また、状況が状況だけに、恋愛要素は薄めです。一部アダルティ~な雰囲気を醸すキャラもいますが、大した事はしてこないし、大半ピュア男たちなのでw
女1人男9人で共同生活を営むという状況の割にはハーレム感がなかったのが個人的にかなりよかった!


キャラクター……☆☆☆☆
主人公のヒヨリは長女気質で世話焼き。ハーレム感が薄かったのは、ヒヨリの性格によるところが大きいかもしれません。基本的にいい子です。
ただ滅茶苦茶騙されやすくて流されやすいため、ルートによってはなんでやね~んって思う行動をとることもしばしばw
まあ、ゲームの性質上、ワトソン的役割をやらざるを得ないのですがw
どのルートも終盤ではかなり頑張っていた印象なので、そこそこ好きな主人公ではあります!

 

キャラは個性的。反転でネタバレ印象もあります!
・キョウヤ……イケイケヒーロー ただ自己中
・トモセ……主人公のセコム(通称トモセコム) ただ自己中
・マモル……THE優しい 最後まで優しい
・メイ……ぶっきらぼうだけど優しい 健気過ぎて泣く
・ケイト……ツンツンツンギレお母さん そのまんま
・リョウイチ……お兄さん ハイパー依存マン(※ただし主人公にではない)
・ソウタ……飄々としたトリックスター 頭は切れるし有能可愛い
・タクミ……ぼや~~~ん 早口Verの方が好き
・ミズキ……ミステリアス有能美人 たまにキレるのが最高
好きキャラは ソウタ>メイ>ミズキ>ケイト>マモル>キョウヤ>タクミ>(越えられない壁)>トモセ=リョウイチ ですね。
ルートとして面白かったのは メイ>ソウタ>ミズキ(ED除く)>タクミ>マモル>ケイト>キョウヤ>(越えられない壁)>トモセ=リョウイチ>ミズキED かな?
ミズキはEDだけちょっと微妙すぎて分けましたw ED以外はめっちゃよかったんだよお……!

 

弱ネタバレになるので反転で隠しますが、オススメ攻略順は
(ネタバレ度弱)キョウヤ・トモセ・ケイト
(ネタバレ度中)マモル・リョウイチ・ミズキ
(ネタバレ度強)メイ・ソウタ・タクミ
で、この3人ずついくのがいいかな~と思います。ネタバレ度強の人は攻略制限ありで、情報収集・掃除・調理各ルート1人ずつクリアすることで解放される模様。

 

乙女ゲーにしては珍しく、「萌え」や「ときめき」を考慮せずとも、純粋にシナリオの妙で勝負できる貴重な作品だと思います。
ミズキ声優の緒方さんも触れていたそうですが、男性でも楽しめそう
ただ当たり前といえばそうかもしれませんが、純推理ゲーやデスゲーム系のADVには敵わない。また、乙女ゲーとしては甘さが控えめなので、どっちとしても半端なのがちょっと惜しいかなーと思い、この評価になりました。
でもホントにシナリオは面白いゲームなので、ぜひネタバレを仕入れずに楽しんで欲しいです!!!