三国恋戦記 ~オトメの兵法!~ (2012/07/26) Sony PSP 商品詳細を見る |
主人公は平凡な毎日を送るごく普通の女子高生。
ある日、課題レポートのために図書館で“三国志”について調べているうちに、1冊の本を見つける。
どことなく変わったその本を読んでいると、突然真っ白な光が現れ…気が付くと見たこともない森の中に立っていた…。
「うそ、ここってどこ? なんで携帯が通じないの?」
周囲をよくよく見回すと、さっきまで調べていた“三国志”に似た世界…?
主人公は、何が何だかわからないまま“孔明の弟子”にされ、にわか軍師として軍に参加することに!
名だたる英傑たちを助け、ともに戦い、日々を過ごしていくうちに、いつしかお互いの存在が大切なものになっていき、そして…。
ぎりぎりまで☆5か4.5か悩みましたが……しかし限りなく5に近いです!
<システム>
これまで快適システムといえばTAKUYOと思っていたのですが、塗り替えてきましたねぇ。
これはプロトタイプの功績なのかな? 素晴らしいシステムです。
まず、2枚組ディスクのうち1枚をフルインストールさせることで、PSPで乙女ゲーをプレイする際に最も鬱陶しいといっても過言ではない、UMDディスクの読み込みシャーシャー音をシャットアウト。
ロード時間も、スキップ時の引っかかりすらない。
容量こそ死ぬほど喰いますが、こんなに快適ならフルインストール最高っすね!
次に、これも革命的なのですが、ロードしてもバックログが出てくる。
今まで多くの乙女ゲーをプレイしてきましたが、これって地味に初めて見たような気がします。
しかも、ワンボタンでどこまででも巻き戻し出来る。
すげえええええええ。
クイックロード・セーブなんて時代遅れと言わんばかりのシステムですよね。ほんと、これがあればクイックセーブなんていらない。事実このゲームにはクイックセーブはないのですが、全く必要性を感じませんでした。
ほかは特記しませんが、プレイするにあたって実装して欲しいと思うものはほぼ完備されてました。
面白いシステムがあるわけではないのですが、快適にプレイできる環境をこれでもかってほどに整えてくれていることに素直に感服。
ユーザーフレンドリーというのはこういうことなんだなぁ。
EDの演出も凝ってていいですね。ED後、2週目(次の週という意味でなく、ほんとにそのキャラルートの2週目)にそのイベントが追加されるのもよかった!
絵も綺麗だし、スチルも多くて差分豊か。
あと、OPとEDの曲がすんごい好き!!!
特にOPは大好きで、大抵のゲームは2回目からOPスキップするのに、毎回聞いてたなぁ。夏空以来かも。
<キャラクター・シナリオ>
三国志の時代に紛れ込んじゃった女子高生(三国志の知識ゼロ)が、思うままの戦略を教えてくれる本の力を借りて戦のない世界を目指すお話。
三国志ものとして見ると、(乙女ゲーとしては当然なのですが)最終的に三国が手を取り合うみたいなわけわからん展開になるし、武将どもはふわふわしてて脳みそお花畑だし、物足りないところもあるのですが、中華風の世界観のファンタジーものとして見ると、かなり秀作。
主人公はお馬鹿さんですが、わりかし素直ないい子だと思います。色んな格好したりして可愛い。
まぁ、軍師やねんから積極的に戦場に出てきたり斥候に出たりするのはやめろよとはたびたび思いますが、乙女ゲーはこれがデフォだからなぁ。
こういうのだんだん慣れてきちゃったよ。
勇ましさもあるが戦闘レベルもあるという、遙か3や4の主人公様が例外的なのよね。
キャラクターたちも、終始デレデレな駄目大人から、デカイ馬鹿わんこやら、クールショタやら、ツンツンデレ文官やら、多種多様で楽しい!
仲謀と孟徳がまじで好きすぎてやばいです。
糖分も満点だし、特に仲謀なんてちょっとまじで久々に悶えるくらいきゅんときちゃいました。
全体的に、年上軍がヘタレで年下軍がしっかりしてましたね笑
メンバーのイメージとしては、蜀は優等生で優しげ、魏が大人で問題児、呉がやんちゃって感じかな。
蜀を最初に本拠地に据えるので蜀の割合が多くはありますが、全部の軍に籍をおけて、いろんな雰囲気を楽しめてよかった。
軍の雰囲気は呉が一番好き!
仲謀、公謹、尚香、大喬小喬とみんなでやいのやいのしてるのが面白くってたまらない。
テーマ曲も呉が好きだなぁ。
仲謀もいるし、わたしは総合して呉派に落ち着きたいと思います!
いやぁ、わたしは大抵蜀派なんだけどね。珍しい事だ!
この世界になじむことさえ出来れば、きっとほとんどの人がお気に入りの軍と人が見つけられると思います。
ともかく、きちんと作りこまれてるゲームだなぁと久々にしみじみしました。
まじで5つけようか悩みました。
乙女ゲー離れして久しく、果たして復帰できるのか冷や冷やものだったのですが、三国は心底楽しめました。
復帰作にこれ選んでよかったー!