お昼寝タイムズ@ゲーム

ゲーム感想。RPG、SRPG、ADV、アクション、乙女ゲー、ボブゲが好きです。辛口め注意。

サンドリヨンパリカ 黒禰[クロネ]=スピネル 感想

Switchでの初新作乙女ゲー、「Cendrillon palikA(サンドリヨンパリカ)」
ぶっちゃけこれがコケたらSwitch移植に砂がかかって、えらいことになるだろう作品。
せめて良作ではあってくれ……そんな祈るような気持ちでプレイ。
ところどころ突っ込みどころはありましたが……パリカ、シナリオかなりいいです!!!
いや~よかった~~~!!!
初ルートは水晶順に従ってクロネにしたんですが、めっちゃいいツンツンデレで萌えた!!!
そしてシステムが超快適!!!
UI可愛い、スキップ快適(なんと選択肢スキップあり)、キーコンフィグいじれる、履歴から巻き戻れる、バックログとかメニュー出してもボイス途切れない、セーブたくさん、好感度等いじってチャプターやりなおせる……。
正直、オトメイト最高峰なシステムだと思います!
唯一難点を言うならエンディングリストがないくらい。
パリカ所感。シナリオよし、キャラよし、システムよし……。
は~~~安心だ~~~。心置きなく推せる……ww

 

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ということで、初キャラは黒禰[クロネ]=スピネル
いつもの如く以下ネタバレありなのでご注意を。

 

 

舞台は呪われたガラスの街「透京(トウキョウ)」
透京の住民は街の外に出るとガラスになって死んでしまう呪いをかけられている。
ガラス(透京の外で作られたもの)を身に付ければ外に出られるが、その場合も0時になる前に街に戻らなければならない。
また、透京の外の住民は透京に足を踏み入れただけでガラスになってしまう。

 

そんな街で暮らす少女・玻ヰ璃[ハイリ]の前に、魔法使い・歌紫歌[カシカ]が突如現れる。
カシカ曰く、呪いを解くためには「審判のアストロラーベと呼ばれる街の中心部にある時計を動かさなければならず、アストロラーベを動かせるのは、「アストロラビ」の末裔であるハイリだけ。
カシカの導きで出会った6人の男達の助けを借りて、ハイリは呪いを解く決意をする……。

 

共通ルートは出会いとそれぞれのエピソードひとつずつだけで、短め。
アストロラーベを動かす手段は最初から持っている(両親から受け継いだ時計「アストラ」)ので、中に入るために協力者をひとり選んでルートに突入するのですが……ここ、割とパワープレイでしたw
攻略対象によりそうではありますが。
番人である綸燈[リンドウ]、番人と同じ権利を持つ門番である泣虎[ナトラ]の助力を得ようとするのは自然だし、友好的な紫鳶[シエン]廻螺[エラ]あたりはまだいいんだろうけど、友好的でもないし透京外の人間だし(一見)侵入の役にも立たなさそうな憂漣[ユーレン]黒禰[クロネ]は、ちょ~っと話の流れが厳しいかもな~って感じましたw
まだクロネしか見てないからアレなんですけど、少なくともクロネルートの序盤は無理やり感がすごい!
クロネにも言われるんだけど、透京に入れすらしないのに協力求めてどないするねんみたいなw しかも無茶苦茶嫌がられてるのに!

 

……とまあ、序盤は割と突っ込みどころがありますが、なんだろうな。勢いがありすぎて、嫌じゃないです!
ハイリちゃん、クロネに嫌がられまくりながらもゴリゴリ突っ込んでいくんですが、全然メゲないし言動が面白いのがめっちゃ好きw

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あと、引くときはちゃんと引くんですよね。「これ以上いるのは逆効果だし今日はもう帰ろう」ってサッと帰るので、押せ押せの割に不快感がない。翌日平気な顔して出かけていったり、結構辛辣な返しをするメンタルの強さもよくてw 言葉はアホっぽい子なんですが、やってることは結構賢いんですよね。終盤でもかなりの鋭さを見せますし。
とにかく押し引きの加減が絶妙で、クロネの懐に徐々に入り込んでいく様がすごくよかったです。
ユーレンが無責任に「YOUいっちゃいなよ」って背中を押してくるのも意外で笑いましたw クーデレかと思ってたけど、そういうキャラなのねw ユーレンやるの楽しみ!

 

ハイリが解呪のために動いている最中に平衡して起こるのが、「黒死紋事件」
透京外で出来たガラス製品を身に付けていたにもかかわらず、何故か透京の住民が外でガラス化して死んでしまうという事件です。
クロネはその事件に興味を抱いており、事件の情報を提供するのと引き換えにハイリに協力してくれる事となります。
クロネはガラス職人なので、アストロラーベの裏門の合鍵をガラスで作ってくれることで、無事侵入できるようになります。
ただ、以降は事件調査がメインになり、アストロラーベを動かすのはオマケみたいな感じになりますw

 

ここまで来たら9割以上の人が察するかと思いますが、クロネは昔大切だった人、挽歌[バンカ]を過去に同じ事件で失っているんですよね。ハイリが、透京の住民が嫌いなんじゃなくて、また同じような思いをしたくないから、寄せ付けないようにしていた
それでもぐいぐいくるハイリを少しずつ心の中に入れてしまう。ハイリ自身もクロネのことが大切になっていく。ここの過程がすごく自然で、よかったです!
ハイリのキャラがいいので、つい笑っちゃうクロネの気持ちがわかるんですよね……!
そしてまた、ふとしたときに笑うクロネがホント可愛いんだ!!!
元々ツンキャラ好きなんですけど、クロネは久々に心に刺さりまくってしんどかったです。

 

そんな中、事件が激化。ハイリとクロネの目の前で少女がガラス化してしまったりもします。ハイリを失う事に耐えられないと思ったクロネは、ハイリを拒絶し、会いに来させないようにすることで守ろうとする。
どっこい、そんなことでメゲるハイリちゃんではありません。
命を懸けて会いにきてくれるハイリにクロネもついに心の内を吐露し、二人で事件を解決する事を決意します。もっとも、ここではまだ両思いじゃなくて、ハイリは「クロネはバンカのことが好き」って勘違いしてるんですよねw
ただここからクロネがハイリにべたべたに甘くなってくるので、破壊力がすごかった。さら~っと送り迎えしてくれるようになるのがまず萌えるよね……あんなに冷たかったのに……!
ピアスつけてくれるところとか、もう、ふぉー!!!ってなりましたよ……! スチルが美しすぎたしね……!!
告白シーンはきちんとあるんですが、ハイリから言った後の、クロネの返答がものっすごいストレートなのもめっちゃ萌えた。そしてその後クロネがぐいぐいくるのにもっと萌えた。
あと、お兄ちゃんがすごく理解があるのもよかったな~。
外に出たがるハイリをもちろん最初は止めるんですが、固い決意を見て、「お前の事を信頼してるから」って快く送り出してくれるんですよ。こういうお兄ちゃんほんと弱いんですがサブキャラなんですよね……。お兄ちゃん好きだわ……。まあデフォルトの立ち絵が「やっほー」ポーズで見るたび笑えちゃうんですけどね……。あの立ち絵おかしいよね?www

 

さて。
幸せいっぱいと思いきや、突如ハイリが指先から徐々にガラス化していく。事件の被害者とは違いゆっくりではあるが、同じ症状。
最初は隠していたハイリですが、隠し切れなくなり、クロネにも報告。考えたところ、透淵ノ洞のデスクにあった謎の液体(血液)が傷に入ってきてしまったことがきっかけなのではないかと思い出す。そして、それが事件の凶器でもあるのではという結論に。
透淵ノ洞のことを知っていて、透京内でガラスを作る事ができる人間。
それは、クロネの友人で、かつてバンカと3人で仲間であった刈鐘[カリガネ]ではないか……。
ここ、クロネが「ストレートに聞こう」って言うのが素直すぎてちょっと笑ったし、それに対してハイリが「いやそんなん素直に言うわけないやろ! 罠にかけようぜ!」って冷静に言うのにも笑いましたw そらそうだww
ここの役割分担そっちなんだっていうw 普通逆じゃないのかw
ハイリちゃん、アホの子っぽい感じなんだけど、しっかりしてるし要所要所結構頭回るんですよね。好印象w

 

で、カリガネを罠にかけ。予想通り、犯人はカリガネであったのですが(黒幕は別)。
思った以上にすごいゲスキャラだったのがびっくりw 声優さんのラリってる演技、かなりよかったですよ!


クロネはカリガネを殺そうとするので、ここで止めると純愛ENDへ。カリガネを司法の手に渡し、クロネがハイリのガラス化した手にキスすると、突然ハイリが元に戻り、透京の呪いも解ける。もちろんアストロラーベの針は最後まで進めてません! なんというか一気にいきなりハッピーになってめっちゃびっくりした!!! すごいエネルギッシュなご都合主義展開だ!!!www
ただ、ご都合主義展開って(わたしの中では)許せるタイプと許せないタイプがあるんですが、パリカは許せるタイプでしたw
「細けぇこたいいんだよ!」タイプというかw とにかく勢いがすごくて、なんか頷いちゃうというかw
とにもかくにも全ての問題が解決し、順風満帆なエンドでしたw

 

カリガネを殺す、というか、例の血液を飲ませてガラス化させることで復讐を果たしてしまうと、哀哭ENDへ。
透京の呪いは解けるも、ハイリの体は治らず。ガラス化していくハイリにガチガチに依存してしまうクロネと、そんなクロネの依存を心地よく思ってしまうハイリとの共依存関係へ。
半身がガラス化してしまったハイリをクロネが迎えに来て、どこか二人で暮らせる場所へと旅立つところでエンディングなんですが……。あれお兄ちゃんを殺しちゃってるよね……?
哀哭ENDはちょっと唐突感があるというか、クロネはまだしも、ハイリが今までの性格上「こうはならんだろ」って思ってしまうというかw
展開としては典型的でいいメリバなんですが、そこに至る過程がほぼなくて違和感がぬぐえなかったのが惜しいな~と思いました。

 

ざっくり言うと、クロネルートはTHE 王道って感じでしたね。
クロネのキャラクターもテンプレツンデレですし、人嫌いの理由も犯人もわかりやすすぎたので意外性は一切なかったんですが、奇を衒わないストレートさが逆によかったなと思います。


そういえば、純愛ENDでも「ハイリの体を治す為に」ってカシカさんが旅立っちゃってるんですよねw(その後ハイリが治るから、治った事を知らないはず?w)
あの後カシカさん人知れず頑張ってるのかな~とか思うと、ちょっと気になりましたww

さて、次はシエンさんいこうと思います!!!