東京24区 東郷遊馬 感想
はああああ～～～～～東京24区面白っ！！！！！
発売日に買ってはいたものの積んでたのが悔やまれる面白さでした。マジで話が面白い。
このまま積まずにいてよかったって心底思いました。
マジで滅茶苦茶話が面白いので話が面白いボブゲ好きな人はやった方がいいです。
あとまだ遊馬しかやってないんだけど死ぬほど萌えたから、萌えもある！！！
そういや全然関係ないんですが、公式推奨攻略順が遊馬→タイガ→白州→蓼丸(攻略制限)なので遊馬ルートから行こうと思ってたのに、最初気付いたら白州ルートに突入してたの笑っちゃいました。フォロワーが指摘してくれて気付いて引き返せたので良かったｗ
閑話休題。以下、遊馬のネタバレあり感想です！
はじめはめちゃくちゃツンケン突っかかってきたので「ハァ～ンこれは喧嘩ップル系か？」って思って始めたんだけど全然違った……。
出会い頭こそ突っかかってくるんですがすぐ反省するし、父親はじめ家族思い、気遣いが出来る、従業員思いでもある滅茶苦茶いい男。
「弱さ」と「雄み」が最高のバランスで両立してるんですよね。
最初にはっきり「弱さ」が見えるのが、飲みに行った帰りのこと。
酔って吐いたのかと思いきや、実は意識不明から目覚めない父親が己を庇って大怪我を負ってしまったことによるPTSDで、それがきっかけで仲を深めるんですけど。
そこでPTSDのことと共に、遊馬の結婚観が語られるんですね。
遊馬は結婚「しない」んじゃなくて、「できない」。
それまでも薄々そういう雰囲気が出てたんですが、ここ辺りで其扇もプレイヤーも「遊馬はゲイ」ってことに確信を抱けるようになってる……ていう、このシナリオのもってき方というか、展開が本当に絶妙。
しかもここで、「結婚には夢も希望もある、好きな奴とずっと一緒にいていいって社会的な証明を得られるのが嬉しい」って語られるんですよ。これがもう切なくて切なくて。
ここから始まる、ゲイという己の性的指向への葛藤がね……。
遊馬は自分がゲイであるということを家族にも隠し通していたので、お見合いを勧められてしまうんですけど、そこで兄が言う「よくも悪くも日本では結婚は社会的信用度を上げることで、皆さんと同じ善き人間ですよという帰属意識の表明でもある」というのが、本当にそれすぎて辛くなりました。
いやー、ボブゲってよくも悪くもファンタジーで、あんまり……なんていうか、生々しくこういう概念が語られることってないじゃないですか。すごい抉ってくるなと思って。
遊馬もそういうのをわかっていて、だからこそ苦しんでるですよね。
「結婚」、「子作り」、そういう世間の「普通」が出来ない、親兄弟からしてみれば当然の期待に答えられない自分への劣等感。息子として、弟として自分は出来損ないなのかなって言ってしまう、その幼い子供のような「弱さ」の発露がマジで愛おしくてたまらなかった。
そんな遊馬を肯定して、優しく掬い上げる其扇……。こんなん絶対惚れますやんっていう……。いやそもそも多分遊馬は其扇に一目惚れなんですけどね！ｗ 最初に突っかかってきてたのも一目惚れしてたからなんじゃなん！！！ 可愛いかよ……。
で、掬い上げられた遊馬が直後に超絶「「「雄」」」になるこのギャップがヤバすぎて死にました。
今泣いたカラスがじゃないですけど、泣き虫5歳児→成熟した雄への変化が尋常じゃない……。
5歳児モードの遊馬は普通に泣くし可愛いし庇護欲をかき立てられて「おれが遊馬を守る！！！」ってママの気持ちになるのに、直後くるっとひっくり返されて雄み3000％で迫ってくるんですよ！？ こんなの、萌えるなという方が無理では？？？
こういったギャップを遊馬は度々見せてくるんです。
兄貴達にカミングアウトした時の様子を話すところから「んー？ どうかしたかー？」って雄み出てきて迫ってくるのたまらなくて悶えてしまった……。
しかもこの前に、家族について「俺の価値観や生き方を押しつけたいわけじゃないからわかってもらえなくてもいい、それにどう転んでも俺が家族を大事に思うってことは変わらない」って言ってて……。遊馬本当にお前ってやつは……(号泣)。
緩急のつけ方がうますぎるんだよなあ……！！！
しかも遊馬ルートの要素はこれだけではない。
テロ対策委員会に入った其扇は法案を提出するんですが、それがカネを求める政治家達によって阻まれてしまう。
反対意見を封じるために、わかりやすいテロ被害者である遊馬を「広告塔」に据えることを思いつく……という、こういう話が並行して進んでるんです。
で、さっきのカミングアウト話の後に、この話をするんですけど(と言うか元々はこっちが本題で呼び出してた)。
セクマイのカミングアウト話・口説き・政治的利用って話の要素だけピックアップするとどう控えめに考えても交通渋滞を起こしそうなシナリオなのに、うつくしくマリアージュしてるのが天才かなと思いました。
この頃には其扇も遊馬にかなりはっきり恋愛感情を抱いてるし、そもそもテロ対策委員会に入ったのが遊馬のような被害者に寄り添いたいって気持ちがきっかけだったんですよね。
なのにその遊馬を被害者ポルノとして消費することへの葛藤、遊馬に嫌われたくないという打算、遊馬の恋情を利用する形になるのではという不安……遊馬も遊馬で、「前払い」という表現を使うことで其扇の罪悪感を少しでも減らそうとしてて、それを其扇も理解してて……その気遣い、優しさ、もどかしさ……駆け引き……ここら辺の感情のゴチャつき具合が神がかっててマジですっごい萌えて燃えました……。
しかもここから怒濤のエロシーン……えろい(大声)。遊馬は熟練の「攻め男」なので、すっごいテクニックで迫ってくる……。こんなの、萌えるなという方が無理では？？？(2回目)
BADも豊富でしたね。
カミングアウトしてきた遊馬に「隠し通せ」というと、遊馬は己を隠して結婚し、其扇を性の捌け口にするようになる。
公式サイトに載ってるスチルこれだったのか！！！ そういやこのシーン見て無かったなってこのときやっと思い出しましたｗ
蓼丸も公認(？)なのにビビった。あいつ絶対ヤンデレなのによく耐えてるな……。
他は結構前半での分岐で、遊馬がメンタルぶっ壊れて父親の妄想に支配されちゃうENDが2種類。遊馬が其扇をブッ刺して殺すのと、病んだ遊馬がたまに電話を掛けてくるようになるのと。
遊馬は寂しがりなので、心に寄り添わないと即各種闇落ちって感じですねｗ
親父の妄想ルート、前半での分岐ってこともあって結構長いので、道中の不穏感がたまらなかったです！
いや～～～東郷遊馬マジでよかった。
幼い子供を内側に飼ってる男に弱いんですよね……。しかもちゃんと成熟した雄という側面もあるのが強い……。
ていうかまず純粋に話が面白い。途中でも書きましたが、交通渋滞起こしてもおかしくないくらい要素が詰まってるのに、それを感じさせないどころか上手く組み合わせている手腕が尋常じゃないと思いました。
早く他のルートもやりたい！！！ 次はタイガいきます！！！
