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明治活劇 ハイカラ流星組 -成敗しませう、世直し稼業- 総評

 

明治活劇 ハイカラ流星組 -成敗しませう、世直し稼業-

明治活劇 ハイカラ流星組 -成敗しませう、世直し稼業-

  • 発売日: 2020/09/24
  • メディア: Video Game
 

帝都・新橋にある長屋で母と二人暮らしをしている主人公。
父を事故で亡くし、病弱な母を支えるため働いて生計を立てていた。
拾六になった主人公は、毎日通う神社で聞き慣れない言葉を耳にする。
「こんな時、流星組に頼めればな……」
いつもの日が続く。生活は貧しく母の薬代もままならない毎日――時折すれ違う人力車、そこに乗る洋装の婦人たちの姿に思いを馳せた。
(洋装のご婦人と殿方が踊る夜会、か……いいなぁ……)
そんな或る日、仕事を終えて帰宅すると一着の洋服が届いていた。
差出人は不明。「これを着て今度の采(さい)緑館(りょくかん)の夜会に参加されたし」と
たったひと言だけ書かれた手紙が添えられていた。
迷った末に主人公は送られた洋服を身に纏い、夜会に参加することに。
踊った経験もなく、慣れない衣服と圧倒される建物に戸惑っていると――
「……お前の父の死の真相が知りたくないか?」
背後から謎の男にそう声を掛けられるが、振り返ると誰もいなかった。
長屋に戻った主人公は父の死について母に問い詰めると驚くべき事実を知る。
父の死の真相、そして父の無念を晴らす為、主人公は思いを共にする仲間達と立ち上がることに――!

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<システム・グラフィック>

システム……☆☆☆☆☆

目パチ口パクあり、デフォ名呼びあり
イベントスキップありで、スキップもかなり早いです!
全イベント回想、エンディングリストもあり
基本的にここ(イチカラム)製作のゲームはシステム面においてはほぼ最強です!
滅茶苦茶信頼してます。
今回も文句なしでした!

 

ただミニゲーム代わりのマップでの聞き込みは……う~んw
そもそもシナリオの中で普通に話聞いたりもしますし、マップでの聞き込み自体が必要か? って感じだったので……w
まあこれはオマケをとるためだけで飛ばしてもなんら問題ないのでセーフです!

 

グラフィック……☆☆☆☆☆

キャラデザ・原画は清白かりんさん。
グラフィックはマジでも~~~~~本当によかったです!!!
美しい立ち絵、衣装や動き・背景が細かく丁寧に変化し、ここのお家芸ではあるのですが、冬は息が白くなったりと芸も細かい。
スチルも美麗で大満足でした!

 

音楽……☆☆☆

もしかして過去作から使い回してない……?
なんとなく聞き覚えがあるような……?w
使い回しではないにせよ、滅茶苦茶似通ってるのは確かです。
時代も背景も似てる作品を連ちゃんで出してるので、ぶっちゃけネタ切れを起こしているんだと思います。
ただここは過去作をやったことがない方なら気にならないはずなので、満点の出来だと思います。


<ストーリー・キャラクター>

ストーリー……☆☆

主人公が突然送られてきた招待状とドレスに誘われて夜会に出ると、そこで「父親の死には秘密がある」ということを教えられる。父親の死の真相を知るため、そして裁かれない世の悪を正すため、主人公は志を共にする仲間と共に「ハイカラ流星組」を立ち上げる……というお話。
あらすじだけ聞くとバッサバッサと悪をなぎ倒していく勧善懲悪ヒーローものっぽい雰囲気を受けますが、全くそんなことはないです。
イカラ流星組としての活動はあんまりないですし……いや活動してることはしてるんですが、もんのすごく微妙な活動なので……。

 

わたし個人はこの方のシナリオがかなり性癖に合うのでそこそこ楽しめましたが、客観的に見ると相当ヤバイシナリオだったと思います。
もともと癖のある話を書く方ではあるのですが、今作はそれを差し引いて考えてもヤバイ。
何がヤバイって、話が滅茶苦茶なんですよね。とっちらかり方が尋常じゃない。
「なんでこんなこと言うん?」「なんでこんなことしてんの?」などなど、普通にやっててもマジで理解出来ない事象が大量に発生します。
中には伏線もあるんですが、ただのトンチキも入ってて、入り乱れてるのが厄介なんですよね。
いつものことではあるんですが、地の文がなかったり、場面転換が唐突だったり、寄り道が多く会話もすぐ脇に逸れたりするのもそれに拍車を掛けてる。
今回は謎が多いシナリオなんですが、シナリオライターさんとミステリ風のシナリオの相性がとにかく悪すぎました。
多分この人、伏線を張ったりするの、向いてないんだよな……。
掛け合いが楽しかったり、局所局所では萌えどころもあるにはあるんですが、総合するとシナリオの意味がわかんなすぎて萌える余裕がなかったですw


キャラクター……☆☆

主人公の芳川けいは元気であかるい少女。ちまたでは滅茶苦茶評判悪いですが、個人的には偉い子だなあと思ってました。無能とかサボりすぎとか言われてましたけど、そもそもハイカラ流星組の活動は大したことしてないので主人公だけじゃなくてほぼ全員無能。楓花や久史の謎の特殊能力が浮いてるくらいw
あと仕事面では彼女はとにかくコミュ強なのでめっちゃ有能だと思います。見た感じ御用聞きって営業っぽい仕事に見えたので、キャラと愛嬌で注文を取ってこれるってそれだけですごいことですよ。
あと12歳から病気の母親を献身的に支えて家事もして仕事もしてって普通に偉すぎると思います……。なので主人公は好きです! 無能じゃないと思う!! シナリオで周りから無意味にミソクソ言われてるせいで無能に見えるだけ!!! そこだけは強く言いたいです!ww

 

攻略キャラは……う~ん!www
・南郷久史…暴言ツンデレボンボン
・松原銀之助…クール……?
・守田楓花…メンヘラ女
・咲村賢…無責任ちゃら男
・中井徳治郎…シナリオがトンチキ過ぎて理解不能
好きキャラは 久史>越えられない壁>他
ルートは 久史>越えられない壁>賢>銀=楓花>徳 かな……。
基本的に全員突っ込みどころがあるにはあるんですが、久史坊ちゃんは比較的マトモで萌えどころもありよかったです。
楓花と賢さんはシナリオは理解出来るんですがキャラがやばい。銀先生と徳さんはとにかくシナリオがヤバすぎてもはや萌えまでたどり着けないって感じでしたね……。
攻略順は徳さんが攻略制限かかってて、強制ラストです。

 

これ前も言ったと思うんですが、ほんと今作も素材はいいのにどうしてこうなったゲーでした。
まあ割といつもそうっちゃそうなんですけど、今作はとにかくシナリオの粗が今までにないくらいに酷い。粗があるっていうかもはや粗しかなくて粗を繋げたみたいな。
前まで登場人物の一挙一動にキレ散らかすことはあっても辻褄の合わなさにキレることはなかったんですけど、今回は「さっきと言ってること違う」「何がしたいの?」のオンパレードで、ほんと純粋に話が滅茶苦茶で……。
高木さんなんでこんな意味不明な話書くようになってしまったのか純粋に疑問を抱いてしまう出来でした。

 

システムとビジュアルは最強に近い出来でしたが、シナリオがそれを台無しにしてたと思います。
突っ込み感想を書くのも含めてわたしはそこそこ楽しみましたが、全くオススメ出来ないですね……。
覚悟できる方のみどうぞって感じですw